82 / 152

第四章・14

 ざくり、ざくり、ざくっ。  ゆっくりゆっくり、切っていった。  なんだか、すごく楽しい。  こわばっていた表情を笑顔に変え、陽は衛を見上げた。 「いつか、一人でもお料理できるようになって、衛にごはん作ってあげるからね」 「楽しみにしてるぞ」 「でねでね! その時は、裸エプロンでやってあげるからね!」  それはさらに楽しみだな、と衛は苦笑した。

ともだちにシェアしよう!