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第一章・16
「兄さん……っ」
驚いたが、准もまた丞を受け入れた。
優しい兄さん。
大好きな兄さん。
(僕、今発情してる)
いつもと違う性欲が、衝動となって准を突き動かした。
舌を絡め、貪るように二人でキスを交わした。
丞の舌は、准の咥内を自在に蹂躙する。
上顎をくすぐり、舌先で歯茎を舐めとる。
何度も何度も、唇を食んでくる。
「ん……、兄、さん……。んんぅ……」
これが、大人のキス。
秀斗とキスする時には感じない興奮が、准を襲っていた。
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