105 / 172
第七章・12
密やかな茜の喘ぎは、まるで呪文のように丞のペニスを勃ち上がらせていた。
硬くそそり立ったものに、スキンを手早く付ける。
「挿れるよ」
「は、はい」
ゆっくりと、だが確実に丞は茜の奥へと侵入していった。
「あぁ、あ!」
大きく開いた茜の脚をさらに押し広げさせると、丞は深々と最奥まで貫き通した。
「あぁあぁ!」
顔を背け、涙で睫毛を濡らしている茜。
意地悪とは思ったが、丞はお構いなしに抽挿を始めた。
くちゅぐちゅと、濡れた音が立つ。
肌と肌のぶつかり合う、乾いた音が鳴る。
「んんッ、うぅ。ぅあ、あぁ、あぁんッ!」
「痛くない?」
「んぅ、大丈夫、ですッ」
「気持ち、悦い?」
「……ッ。んうぅッ!」
瞼を閉じ、シーツを掴みしめて髪を振り乱す姿を見ていると、嗜虐的な興奮が沸き起こって来る。
丞は抉るように腰を挿れ、茜を絶頂へといざなった。
ともだちにシェアしよう!