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第1話 愛が生まれた日 2012・11・11
2012・11・11
愛する伊織の産まれた日だ
康太は花菱デパートにネクタイを買いに行っていた
榊原を怒らせてネクタイをダメにしたから……
ネクタイをプレゼントするつもりだった
だが、プレジデントの創刊号で飛鳥井家真贋の記事が出た為……
康太は敬遠されていた
聡一郎にネクタイを買いに行って貰って……
副社長だった道明寺達也と出逢った
道明寺にネクタイを見立てて貰い……
最高の誕生日プレゼントを手に入れた
伊織……
お前に何をして贈って良いか解らねぇんだオレは……
自分で買い物をした事がないから……
何を買ったら喜ばれるのか……
解らねぇ……
喜んでくれるかな?
……そんな想いで買ったプレゼントだった
家族で榊原の誕生日を初めて祝う
榊原の家族も呼んで、飛鳥井の家族も楽しそうに榊原の産まれた日を祝う事になっていた
誕生日の翌朝になれば……
修行に出掛けると解っている
だけど……今はそれさえも忘れて……
笑っていたかった
日付が変わる前に、康太は立ち上がった
そして榊原に手を差し出した
「明日の昼まで愛し合おうぜ伊織
そして、明日の昼から夜中にかけて、誕生パーティだ!
日付が変わったら、家を出る」
榊原は、康太の手を取った
「今日も、明日も……一年後も、10年後も、来世も、永遠に君と共に……僕は共に在りたい」
寝室に戻ると、鍵を掛けた
「伊織、服を脱ぐから、このリボンをオレにかけて……
聡一郎が、伊織の喜ぶのは、リボンをかけたオレだって言ってリボンをくれた…」
康太はズボンのポケットから、リボンの束を取り出した
康太はそのリボンを榊原の掌に乗せた
ピンクのキラキラの綺麗なリボンだった
「これで、康太をラッピングして良いの?」
康太は頷いた
榊原は、引き出しからハサミを持つと、少しだけ切り、リボンを伸ばした
康太は制服を脱ぐと、下着も靴下も総て取り去り、産まれたままの姿になった
その体に……榊原は、リボンを巻き付けた
そして、リボンを結んだ
康太はリボンを結んでもらうとベットに上がった
そして、正座をして、榊原に頭を下げた
「不束者の嫁ですが、死ぬまで貴方と、共に……きゃっ……」
三つ指着いて、挨拶する康太の姿は愛らしかった
全裸にリボンを纏い、三つ指着いて、頭を下げる姿は悩殺並みに愛らしく、榊原は、康太を押し倒した
「ったく……君は……
そんな愛らしい姿を見せられて……
堪えれると思いましたか…」
榊原は、息も吐かない激しい接吻で、康太の唇を貪る
「こんな可愛い格好をして……僕の妻は…僕を誘惑して……少し…イッちゃいました
………触って…」
康太の手を、自分の性器に導いた
灼熱の肉棒がそこにあった
亀頭を撫でて確かめると……そこは濡れていた
「舐めて…康太……
僕は…下のお口を解してあげます……」
そう言うと、康太は榊原の性器を舐め始めた
愛する男のモノならば……精子の一滴すら誰にも遣りたくない……
ぺろぺろと、康太の舌が、榊原の性器を舐めあげる
榊原は、襞を伸ばし、舌を入れ、腸壁を掻き回した
康太の手が性器の下に潜り込み陰嚢を揉むと………榊原は、思いがけず……イッてしまった
康太の顔に……精液が飛び散る
「康太……ダメ……イッちゃいました…
君の中でしかイキたくないのに……」
康太は妖艶な顔をして、白濁をペロッと舐めた
榊原は、康太の中へ挿り込むと息も突かない激しい接吻で、舌を絡ませ貪った
「んっ……はぁ……んっ…」
キスの合間に康太の口から刹那い喘ぎが零れる
リボンは解かず、愛撫を散らす
榊原は、抽挿を止めて、体を起こした
榊原の肉棒を受け入れ、足を榊原の腰に巻き付けた……康太は淫靡で、性器を震えさせ堪えていた
榊原は、リボンの端くれを掴むと、康太の性器の根元に巻き着けリボンを結んだ
康太の性器がリボンで可愛らしく飾られる
康太は自分の性器に施されたリボンを見て
文句を言った
「あぁっ……伊織…オレの誕生日に伊織のアソコにリボンするからな……」
「そしたら、康太が美味しく食べてくれる?
だったらリボンするよ
2月1日が、楽しみです」
榊原が楽しそうに謂う
「年末のX'masには、君がサンタの番ですよ。
僕はトナカイをやります
鼻を青くしても良いですか?
そして、お正月には子供が増えて
2月には…君の誕生日で、また子供が増えますね
春になったら、高校を卒業ですよ?
留年なんて止めて下さいね
今年の春は一生を捜してて花見が行けませんでした
来年は子供を連れて、全員で花見に見に行きましょう
夏になったら、花火大会に白馬に行きましょうね
秋になったら、紅葉狩りにでも行きますか?
康太は紅葉や桜より食いもんですからね、腕によりをかけて作ります
冬になったら……スキー場にでも行きますか?
僕達は、ずっと一緒です康太
ずっと……ずっと……僕と………子供と…君と…、ずっと一緒にいましょう
君と…僕と……ずっと、ずっと、一緒にいましょう。」
榊原の言葉に………康太は……涙を流した
「春夏秋冬……ずっと……一緒に……?」
「君と…愛を誓ったでしょ?
ずっと一緒だと……。
決して離れたりはしないと。」
康太は榊原の指に指を絡めた
そしてその指に接吻した
「共に…死ぬ瞬間まで……オレ達は一緒にいよう!
死んだ後も共に在ろう!
永久に離れる事なく、お前と共に…」
決意はとうにしている
互いの体を深く繋げ、1つに交わった
互いの細胞が交わり1つに還る……
互いの欠片を落とさぬように掻き抱く
愛してます……
命よりも
何よりも……
君を愛しています
体力の続く限り……体を繋げた
浴室で体を洗い……中も外も綺麗にして、眠った
全裸で……素肌を感じて……互いを抱き
眠った
そして、目が醒め、起きた時、榊原の誕生日の当日になっていた
榊原は、部屋の掃除に洗濯に余念がなく、何時も以上に、磨きをかけた
そして、総てを終えて応接間へ向かった
応接間には一生達がいた
一生は、榊原を見ると
「誕生日おめでとう♪」
と言い、榊原にプレゼントを渡し、抱き着いた
聡一郎も、榊原にプレゼントを渡し
「誕生日おめでとう。」と言い抱き着いた
慎一も、榊原に、プレゼントを渡し
「誕生日おめでとう。」と言い抱き着いた
包装された箱が……康太から貰ったネクタイに近く、榊原は封を開けて唖然となった
「何でネクタイ?」
榊原が聞くと
一生は「ダメにしたんだろ?ネクタイ?」と言い
聡一郎は「根本を縛れば……ね?」と揶揄し
慎一は「ネクタイの使用法を間違えてるのだ!」と、文句を言った
榊原は、まさかネクタイばかりプレゼントされるとは思わなかった
たまたまネクタイを使っただけで、気にする康太にプレゼントはネクタイで良いと言っただけだ……
榊原は、飛鳥井の家族からもプレゼントを貰っていた
源右衛門からは、榊原のパドックに入ると為の権利を
清隆と玲香からは、真贋の伴侶の対の衣装を
瑛太からは飛鳥井建設の副社長の地位を保証した辞令を。
榊原は、瑛太に
「義兄さん、誕生日プレゼントにしては、余りにも大き過ぎやしませんか?」
と、愚痴を溢した
瑛太は笑って「伊織は適材だから、仕方がない…」と、聞く耳を持たなかった
そして、康太と御揃いでスーツを作ってもらい……誤魔化された
清四郎と笙も、榊原の誕生日を祝っていた
内輪の家族と仲間とで、暖かいパーティーだった
愛が生まれた日
家族の絆と暖かさを榊原は噛み締めていた
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