5 / 8

【5】『お前目が本気だぞ』

あくまで、そう来るのかこの糞野郎め。 回し蹴りしたい。 踵落とし食らわせたい。 爽やかに笑うこの変態の顔面に拳を叩きつけたい。 「椅子」 「スパンキング」 …どこで覚えてくるんだ… 「何?」 「何でもねぇよ」 「スパンキングじゃ嫌?」 「嫌って何が」 「確かに…痛そうだもんなぁ。」 「…おいこら変態。俺は疲れてんだ。余計に疲れさせんな」 春日も男だ。 変態的な猥談や下品な下ネタは大好きだが、自身が対象になるなら話は別だ。 猥褻な言葉を浴びせられると、さすがに嫌悪感が生じる。 「スワッピングは俺が嫌だな……春日だって、パートナー交換だなんて嫌だろ。」 「何をわけの分かんねぇ事を」 …したいことを口にしてるわけではないだろう。 いや、兄崎だしありえるかもしれない。 春日は疲れていた。 兄崎。お前目が本気だぞ。 因みに疲労の為か兄崎の目は完全にイっていた。 「いやぁ、始めてはロマンティックなのが良いなぁ。春日もそうだろ?」 まさか、しりとりスタート時のセックス発言ってセックスしたいというメッセージか? いやしかし、春日と兄崎は仲の良い友人同士だが、「そういう関係」ではない。 周囲から距離が近すぎるとはよく言われるが、ただの友人だ。

ともだちにシェアしよう!