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【6】『冗談だと笑ってくれないか』

兄崎がじっと春日を見つめてくる。 冷汗がにじんだ。 兄崎まさかお前俺をそんな目で。 いや、まて。 恐らく兄崎は俺を動揺させて…。 …動揺? なぜ俺が動揺する必要がある? 何を企んでいるんだ? セクシュアルハラスメント…。 春日は頭痛までし始める。 なんだろう。疲れた。 こんなことなら、書類をさばいていた方がましだ。 「スワッピングはダメだなぁ」 性的嫌がらせ。 そうか、そう来るのか兄崎。 春日の疲労が一気に上昇する。 「スパンキングも駄目なら…じゃぁ、スペルマ」 言い直した…。 しかし、言い直しても内容は下劣下品に変わりなし。 かれこれ45分ほど経過したが、しりとりは続いている。 兄崎は表情を変えずにさらりと猥褻な言葉のみで返してくる。 春日を驚かせたのは、猥褻な言葉がまだ尽きていないという事だ。 どこで覚えてくるんだろう。 お前。親御さんが知ったら泣くぞ。

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