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「あ、はい……前に1度だけ…」
俺の問いかけに羽野は俯きながら答える。
「…今、体調とか大丈夫?」
「え?げ、元気…ですけど……」
ベッド上で座る羽野を見て、無茶な提案が頭に浮かぶ。
(…乗ってくれるかな?……真面目な羽野だし、無理かな)
「あ、のさ…羽野」
「は、はい」
ダメ元で無理な提案を1度してみる。
「学校サボらない?」
何も答えてくれない羽野の顔をチラッと見る。
羽野はただただ固まっているだけで、何を考えているのか分からなかった。
「…は、羽野?「は…はい」
(………え?)
突然返ってきた思わぬ答えに次は俺が固まってしまう。
羽野はまた、少しだけ俯くと俺の顔を改めてみた。
「さ、サボります…学校………」
あまりにも羽野に似合わない言葉に、聞いた本人の俺が軽くパニックになった。
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