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互いに飲み物を飲みながら、他愛のない話をし、時間は刻一刻と過ぎていく。 「うわ…忘れてた」 ふとスマホの画面を見ると母親からの大量のメッセージ。 今日、家に親戚が来るから早く帰ってこいと言われていたのを忘れていた。 「ごめん!涼さん、先に俺帰るわ!」 申し訳ないが、ダッシュで帰らないと親戚の前で説教されてしまう。 「気を付けて帰れよ」 涼さんはまだ公園に残るのか、立ち上がる気配はない。 「じゃあ!」 それだけ言うと、俺は走って公園から出た。 ピロン 母親からのメッセージに気付くため、普段は通知OFFにしている俺も、先程通知ONにしたお陰で着信に気付く。 走っていた足を止めて、スマホの画面を開いた。 「……はぁ!?」 そこには「お野菜買ってきて」という母親からのメッセージ… 結局俺はパシられるのかよと半ばキレつつ、スーパーに寄った。 ┈┈┈┈ 野菜は野菜でも、何の野菜を買えば良いのか分からず、どの料理にでも使えそうな玉ねぎやキャベツを何となしに入れていく。 ピロン また一つ、通知音が鳴ったので心の中でため息を着きながらスマホを開いた。 のだが、 「…え」 母親からだと思って開いたスマホの相手に思わず声が漏れてしまう。 そこには、「涼」とだけ書かれた文字があった。 (……え、メッセージ交換したっけ?) 頭の中で思い出すが、その様な事をした覚えがない。 とりあえず返さなきゃと思い、まさかの相手の名前をタップし、見ると 「ごめんね、蓮に教えて貰った」 とだけ書かれていた。

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