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(夏喜side)
放課後、久しぶりに五人でファミレスへ寄った。
「……涼は学校…どんな感じ?」
「うーん、まぁまぁ」
相変わらず羽野は涼さんの前だと落ち着いており、柔らかい雰囲気が漂っているが、今日は前と変化もある。
「……え?か、河木くん?」
羽野の隣を占領してること。
(……変化というか、無理やり俺が変えてるというのか…)
あたふたしてる羽野に対して涼さんは余裕の笑み…
少し気に食わないけど、取ったもん勝ちだ。
「なに?俺が隣だったら嫌?」
だってほら、俺が聞いたら羽野はブンブンと横に首を振ってくれる。
それが、ちょっとした優越感。
「ほんっと…子供……」
そういう蓮だって、陽斗にベッタリの癖に…
鈍感陽斗は全く気付いてないみたいだけど
「冬麻くん♡ちょっと来て?」
メニューを見る俺を他所に蓮が羽野の腕をグイグイ引っ張って行く。
「…へぇ!?」
かと思えば、蓮に何か言われ、顔が真っ赤な羽野。
(…変なこと吹き込んでないよな…)
蓮だったら十分有り得るんだが…
「ねぇねぇ!とっきーから聞いた??」
目の前に座ってる陽斗がキラキラ笑顔でそう聞いてくる。
(…聞くって、……蓮の事じゃないだろうし…)
一体なんの事だと首を傾げていると
「無理だよ陽斗、冬麻そういうの苦手なんだから(笑)」
「あちゃー、やっぱりかぁぁ!」
な、何だ?…全く話に着いていけてない……
「もぉ〜、とっきーが頑張るんだったら!って意気込んでたのに…俺が先に達成しちゃったじゃん!」
「え?陽斗、蓮のこと誘ったの?」
「そう!俺もそろそろ頑張っちゃうからね!!」
(……なんか、すっごい俺だけ置いてかれてる気が……)
「お待たせ」
二人で話していた蓮と羽野が帰ってくる。
その後、ファミレスで他愛のない話をしていたのだが、どこか羽野はソワソワしていた。
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