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(夏喜side)
さっきから、何故か物凄く挙動不審になってる羽野。
(…なんか、気に触ることでもしたかな?)
少しだけ不安になるが、東風イルミネーションの名を口にした時は目をキラキラさせてたし…
なら、東風イルミネーションが原因ではないよな…?
羽野が挙動不審になる理由があるならば、東風イルミネーションの名を発した後…
(!?!?)
その途端に、一つの可能性が強く浮上してくる…。
(ま、まさか…いや、けど…そうとしか……)
その可能性がないと願うほど、その説が有効としか思えない。
(りょ、涼さんが原因!?)
さっきまで余裕だったクリスマスデートに物凄いスピードで黒い影が襲いかかってくる。
(ま、まさかな…俺はただ「涼さんに教えて貰った」としか言ってないし、それ以上の言葉は別になかったし…)
一人、うんうんと心の中で納得させる。
……が、
(いや、ちょっと待てよ…俺にとってはそれだけの事だけど、羽野と涼さんにとっては…物凄い思い出が詰まってるのかもしれない…!?)
ふと、何故か俺の頭の中に中学時代の二人が思い浮かぶ。
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【東風イルミネーションって、素敵だよね?】
『じゃあ、今度一緒に行く?』
【え?けど、ジンクスって…】
涼さんの手が羽野の頬へと伸び、そのまま優しく包み込む。
『お前は俺のもんだからな』
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一気に黒い影が俺の前に覆いかぶさった……
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