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(夏喜side) 「涼くんの所、行こ」 蓮の言葉に、下がっていた顔が上に上がる。 「え、い…行くって?」 隣にいる陽斗も驚いた顔を見せ、そう言った。 「まんまの意味だよ、俺はこのままで良いとは思わない」 「これ以上、苦しむ冬麻くんの前で、何も出来ない自分が許せない」 蓮の言葉に、下がりきっていた手に力が入る。 「……つっきー…「行こう」 折れかけていた首を上にあげ、二人の目を捉える。 力強い蓮の目に、心配そうな陽斗の目 その目から感じ取れる二人それぞれの気持ちを、思いを受け止めながら 「行こう、涼さんの所に」 クリスマスの美しい夜空に、俺は決意を固めた。

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