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第14話
二人で唇を食み合い、やがて深く繋がった。
(キスで挽回してやるぜ!)
そんなことを考える伸也は、まだ諦めてはいなかった。
キスで主導権を奪い、攻めに転じる!
そう策略を立て、舌を伸ばした。
努の舌は、滑らかで温かく、甘い味がした。
伸也は彼に舌を擦りつけ、口の中へと侵入しようとした。
ところが努の舌が、絶妙に踊り伸也の咥内を愛撫し始めたのだ。
歯茎を掃き、歯列をなぞり、上顎をくすぐる。
くちゅくちゅと可愛い水音が鳴り、伸也は頭が火照って来た。
「ん……、っふ。ん、ぅん……」
思わず、声が漏れる。
何だよ、これ。
キスって、こんなに気持ち悦いモンだったかよ!?
吐息が喘ぎに変わる頃、努の舌は伸也の胸を探りにかかっていた。
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