2 / 35
第2話
初めての晩は、忘れもしない5月15日。
塁が、親友の真悟の事を好きだと自覚した日のことだった。
高校1年の時、同じクラスになった真悟。
すぐに意気投合し、親友と呼べるほどの仲になった。
じゃれ合うだけではなく、勉強を切磋琢磨し、悩みを相談し合い、時には悪さだってした。
そんな真悟と2年生に進級し、また同じクラスになれたことに塁は喜んだ。
だが、それは単なる喜びを越えていた。
頬が紅潮し、呼吸が速くなり、心臓が早鐘を打った。
これまでと同じように、親友として接してくれる真悟。
だが、塁は彼を恋する眼差しで見るようになってしまったのだ。
ともだちにシェアしよう!