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第32話
しばらく二人は繋がったまま抱き合っていた。
やがて、ぽつりと真悟がささやいた。
「離れたくないな」
その言葉に、ふふ、と塁は笑った。
「離れなければ、またひとつにはなれないよ」
そうか、と真悟は感じ入ったような顔をすると、そっと塁の体内から出ていった。
キスをし、身を寄せ合って互いを見つめた。
深い付き合いだと思っていたが、初めて見るものが多すぎる夜だ。
だがそれらは、全て愛おしく輝いている。
この刹那の輝きは、永遠のものとなるのだろうか。
人生の終焉まで、色あせないのだろうか。
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