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第1話
目覚めると、一面の群青色に星の模様が散りばめられたドーム状の天井が見える。いつもと同じその光景にチカは安堵の表情を浮かべ、視線をゆっくり南側にある大きな窓の方へと向けた。
「嵐は過ぎたみたいだな」
すると、すぐ側にある温もりが、そう言いながらゴソリと動く。これもいつもと同じだから、チカは小さく頷きながら「よかった」と笑みを浮かべて窓から見える空を見上げた。
「だから、ここは守られているって言っただろう?」
チカの首筋へとキスをしながら、そう告げてくる男の名前はハルといい、たまにおかしなことを言うけれど、チカにとっては唯一の家族だ。
「……麓の街はどうだろう」
昨晩通り過ぎた嵐はかなり大きなものだったから、麓の街はなにかしら被害を受けているかもしれない。だから、思ったことをチカが呟くと、「どうだろうな」と答えたハルは、痕が残るくらいに強く首筋へと吸いついて、背後からギュッと抱きしめてきた。
「あれ? 萎えてる」
「……んっ」
無遠慮に下肢へと触れた手のひらを阻止しようとして、チカが彼の手首を掴むと、もう片方の手が後孔へと動いて指を突き立てられる。
「やっ……あっ」
「ここ、好きだよな」
昨日も散々穿たれたそこは、浅い場所を掻き回されただけで、ヒクリヒクリと伸縮しはじめ、チカの口からは抑えようのない艶を纏った吐息が漏れた。
この行為には慣れていても、羞恥が薄らぐことはない。
「んっ……くぅっ」
「チカが可愛いのが悪い」
耳元へ低く囁きながら、ハルはその大きな性器でチカの後孔を少しずつ……反応を楽しむように満たしてくる。
「はぁっ……あん」
「勃ってきた」
背後から包み込むようにして、胸の尖りと小振りなペニスをしつこく愛撫されるうち、愉悦に思考が霞んでしまい、達することしか考えられなくなるのはいつものことだった。
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