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第二章・3

 いつもよりずいぶん早く、優希との待ち合わせ場所に着いた。  学校の教室や生徒会室、講堂へ、毎日二人揃って出かけていた。  こんなに幼いうちから、ずっと一緒だ。  でも、今日からその見る風景が変わる。  同じ場所でも、持つ意味が変わる。    俺と優希は、恋人同士になったんだから!  いつもと同じ場所へ、いつもと同じ時刻に、優希は現れた。  いつもと同じ笑顔で。 「おはよう、要人」 「おはよう」    優希の笑顔、少しぎこちないかな、と注意を配る。  彼も、俺と同じように今日の朝を特別に迎えてくれたんだろうか。  世界の色彩は、昨日よりずっと鮮やかに見えるのだろうか。

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