63 / 127

第五章・12

   いきなり会話をやめて、いきなり要人に抱きついて、いきなり彼の顔を見つめる。 「無理だ……」  考えただけで、顔から火が出そうだ。  いきなり、ではなく。もっと自然に近付く方法はないのか!?  しばらくいろいろなサイトをうろうろしていた優希だったが、ようやく一条の光明が射した。 「これなら、できるかもしれない!」  思い立ったが吉日。  すでに日は暮れていたが、頭と心がかんかんと熱くなっている今を逃さず、優希は要人へ電話をかけた。

ともだちにシェアしよう!