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第七章・4
人間は社会に出ると、何も華やかな仕事や成功だけとは限らない。
場合によっては極端に気温や気圧、湿度などの不快指数が高い場所で、それこそ何日も何週間もじっと耐え忍ばねばならない状態が続く事だってありえるのだ。
そんな極限状態にあっても常に神経を研ぎ澄まし、堪え続ける事のできる精神力を持つ者が、要人の通う学園の目指す人間像だった。
要人はさすがに生徒会長だけあって、初っ端から飛ばすことはなかった。
常に一定のリズムで、無心で務めていた。
だが、そろそろ限界に近くなってきた。
生徒会長とはいえ、まだ10代の少年だ。
思いきり体を動かす、体育プログラムの方が好きだ
そんな時、心に浮かんだのは。
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