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第1話 DKとインキュバス・13
「エロっちいな。チンポに貼ったシール剥がすなんて流石の俺も初めてだぜ」
「だ、だめ……剥がしたら駄目だって……ば、……」
天和の腕を掴んで止めさせたいのに、体が言うことを聞かない。熱くてむず痒くてじれったくて、俺は無意識に腰を揺らしていた。
「クソ、このエロガキ。たっぷり可愛がってやるからなァ」
「は、うぅ……」
低温ボイスが更に俺を煽る。そうして──今ではもう言い訳できないほどに勃起した俺のそれから、一気にステッカーが剥がされた。
「あぁっ……!」
封じられていた俺のそれが瞬時にして倉庫中に充満し、俺も天和も気絶しているマカロも、はっきり目に見えるほどのピンクがかったモヤに包まれた。
「な、何だこれっ?」
思わず叫んだ俺を見下ろす天和の息は荒い。彼にはこのモヤが見えていないらしく、ただ下半身丸出しで狼狽している俺だけを凝視し舌なめずりしている。
「大人しくしろよ、炎樽」
「い、いや違う……天和っ、ここにいたらヤバいって、早く出ないと……!」
「観念しろっての!」
「──わっ、うわあぁっ!」
ずぷ、と思い切り音をたてて天和の唇が俺のそれに真上から被せられた。
「やっ、あぁ……! やめ、やめてっ……! あっ、あ、あぁ……」
生まれて初めての衝撃に腰の力が抜け、一ミリも体を動かすことができない。口の中で熱い舌に性器を撫で回される感覚──こんなの、こんなの耐えられる訳がない。
「ふあ、あ……ヤバい、これ……すご、い……」
経験豊富な遊び人らしく、天和の舌使いは神がかっていた。ずるずるに溶かされて行くようだ。足の指が靴下の中で反り返る。激しく上下する天和の頭と、俺を上目に伺うその鋭い眼差しに……もう、負けそうになってしまう……。
「あ、う……たか、とも……イッちゃ、う……!」
頭の中にまでモヤが入ってきたみたいに、視界がピンク色に覆われた。嫌なのに気持ち良さの方が大きいなんて、どうやって抵抗すればいいんだ。
「あっ、あぁ──もうっ……!」
「ん」
口の中から俺のそれを抜き、天和がニヤリと笑った。
「焦らしてた割にはあっさり落ちてんじゃねえかよ。炎樽、取り敢えず今日はケツでイけるまでじっくり開発してやるぜ」
天和の邪悪な薄笑みと言動にぞわりと鳥肌が立ったその時、
「ほたる……」
「ああっ、あ……、あ……? マ、マカ……?」
ようやく目覚めたマカロが跳び箱の後ろから四つん這いの恰好で姿を現した。元の大きな姿で相変わらず目はぐるぐるだが、その表情はどこか恍惚としているようにも見える。
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