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※俺はあなたに酔いっぱなしです。
耳を赤く染めた遥さんがそれを隠すように首を窄めながら近づく。
軽く触れた唇を出した舌先でなぞるとすぐに熱を持った舌が絡んだ。
口の中に絡めながら迎い入れ愛撫するように吸い舐め、好きな舌裏を擽る。
そうしながら遥さんが動いているのに気付く。
舌を絡めるキスをしながら衣擦れの音が聞こえた。
濡れた音を立て唇と舌が離れ、目を開けた俺の前には全裸になった遥さんがいた。
リビングの灯りは消えている。ローボード横の間接照明の灯りだけの薄暗いリビングで遥さんの肌が浮かんで見えた。
「……そんなに見るなよ」
「無理ですよ、どんな遥さんも見ていたい…」
ふはっと遥さんが笑い、俺の膝に座る。
着ていたTシャツの裾から手が入れられ脇腹を撫でるようにされながら上へと捲られる。
首から抜く前のほんの一瞬、下唇にキスをされた。
太腿辺りで引き摺り降ろされたままだったスエットと下着も遥さんの手で全て脱がされる。
もう何度もしてきたセックスだが、遥さんに全てを脱がせてもらうのは初めてだった。
こんなに一緒に過ごしているのに、まだ初めてがある。それをこの人から貰える、それが何より嬉しい。
「なんでもう準備万端?」
遥さんが俺の性器に触れ呟く。
「遥さんに…見られて触れられてるから」
「もう……挿れていい?」
「え、でも」
首に腕が巻き付いたと思ったらキスをされた。唇をぺろりと舐めただけで離れた遥さんはそのまま首筋に甘えるように擦り寄る。
「準備してんの。…………欲しかったから」
触って、と聞き逃してしまいそうな小さな声で言われ、遥さんの手に導かれ秘部に触れた。
濡れた音に思わず離した身体はすぐにまた引き寄せられた。
「は、遥さん……」
柔らかく、濡れた秘部は言葉通り準備された状態で、俺の指をゆっくりと飲み込む。
「……ローション入れてあるんですか」
微かに漏れた感じる声とともに小さく頷かれ、全身が粟立った。
「あっ…、」
俺の指を飲み込んだ全裸の遥さんが白い喉を反らせ、俺の上で喘ぐ様は…………この上ない極上のご褒美だ。
「侑司、欲しい…欲しい」
今にも泣き出しそうな顔で言い、頬を撫でられ、思わず唇を噛み締めた。
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