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※俺はあなたに酔いっぱなしです。

「ベッド…行きますか」 埋め込んだ指をそのままに聞くと、遥さんがゆるゆると首を振る。 「ここで……もう待てない」 首に抱き着いたまま遥さんの右手が背中に回る。 そうか。 その時になってようやく気がついた。 いつになく抱っこと甘えるのは、こうしてくっつきたがって離れないのは。 ここ連日忙しくしていた俺に甘えるのを我慢していたからかもしれない。 思い返してみれば、抱っこと言われたのもこうして膝に乗られるのも随分と久しぶりの気がする。 そう思うと途端に愛しさが胸に溢れた。 膝を立て抱き着いたまま俺の性器を後ろに倒すようにしながら遥さんが秘部に充てる。 息を吐いた遥さんの秘部からとろりと溢れたローションが俺のに伝う。 その感触にぞわりとしたのと同時に尖端が飲み込まれる。 「あっ……」 「遥さん……」 乱れる呼吸が首筋を熱くする。 押し倒して全てを埋め込みたい衝動を唇を噛んで逃がし、遥さんの背中をそっと撫でた。 「もう少し慣らしますか」 いやいやと首を振った遥さんがさらに強く首に抱き着く。 「ずっと…ずっと欲しかった。侑司……」 涙を含む俺を欲しがる声に腰が震えた。 「あっ、動くな、ばか」 「い、今のは遥さんのせいですよ!」 「なんで!」 「そんな声で欲しいなんて言われたら……我慢できないです」 両手で遥さんのお尻を開くように持ち、腰を上げる。 粘着音と漏れる喘ぎ声を聞きながら半分ほどを埋め込むと遥さんがごつんと頭突きをした。 「う、ごくなって言った!」 「我慢できません!」 「我慢しろよ」 「じゃあ俺からキスもしたらダメなんですか。首舐めたいし吸いたい。 乳首だって今日はまだ一度も触れてない。 腰にも噛みついて痕を残したい。 俺だって遥さんに触れて遥さんの全身に俺を感じさせたい」 遥さんがぐっと言葉に詰まる。 「遥さん、触りたい…」 その言葉に遥さんが小さく頷く。 「触って、いっぱい触って、侑司…」 ころんと落ちた涙を唇で受け、そのまま唇を重ねた。

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