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第3話

「でもよぅ。いい子過ぎてもつまんなくねぇ?」 「今度、SMでもやってみるか」  沸いた笑いに、葵はぞっとした。 「よせよ。売り物に傷つけんじゃねぇ」 (売り物?) 「俺の知り合いに、こいつのこと犯ってみたい、って奴がいるんだ。ひとり1回5千円」 「マジ?」 「悪い話じゃねぇだろ?」  冗談じゃない。  葵は閉じていた眼を見開いた。

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