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第45話

「……テレポーテーション」  レンツダムはエル、いや雪だるまを抱えたまま虚空へと消えて行った。  残されたルドルヤルト陣営は、何が何だか訳も解からず、ただいたずらにざわめくのみ。  ルカスもまた、先程まで雪だるまが置いてあった場所を放心して眺めるだけで精一杯だった。  そんなルカスの肩に、親しげに手を置く男がひとり。 「レンツダムの言うとおりだ。昨夜のことは、忘れるんだな」  は、と我に返ると、そこには妖艶な微笑みを向けるアロイヴがいる。  昨日までは、確かに知らなかったアロイヴがそこにいる。  途端に、ルカスの頭にワンフレーズの音楽が流れてきた。

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