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第44話
「昨夜遅く、アロイヴ様がこしらえておいででした!」
夜勤明けの一般兵が、ありのままを声高に叫んだ。
その報告に、ルカスとレンツダムの視線がピシリと合った。
レンツダムは黙って白い息を一つ吐くと、雪だるまからちょろりと覗いた見覚えのある巻き毛を軽く引っ張った。
「お前も、夢だと思って忘れる事だ」
「なッ、何を言うか!」
知っているのか、レンツダムは。
昨夜の乱交を! 醜聞を!
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