43 / 46
第43話
ルカスの声には張りがあったが、膝はかくかくと笑っていた。
腰に、下半身に力が入らないのだ。
昨夜の情事が真実ならば、ヤり過ぎてだるい、という真に不名誉なルカスの体調だった。
「私はただ、この雪だるまを引き取りに来ただけだ」
雪だるま!?
レンツダムを取り巻く一般兵や、騒ぎを聞きつけ降りてきた七騎士の仲間たちがざわめいた。
確かに、大きな雪だるまがいつのまにやら出来ている。
昨日まで、こんなものはなかったはずだが!?
ともだちにシェアしよう!