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第24話
時が、止まった心地がした。
忍も、俊介にとっても。
心に秘めた想いをついに口にした忍。
だが、俊介の返事は予想外だった。
「え!? あ、あのッ。悪いけど、俺、そういう趣味ないから!」
ショックだった。
目の前が、真っ暗になった。
頭の中が、真っ白になった。
ただ必死に、一言だけ口にした。
「趣味、って。僕、趣味で先輩のこと好きになったんじゃありません」
好きになったのが、先輩で。
その先輩が、たまたま男性だっただけなのに。
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