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第23話
「先輩、花火ですよ!」
「お~、すごいなぁ」
もっとよく見えるところへ、と二人は移動した。
神社の石段を上へ上へと昇り、鎮守の茂みをかき分け進み、いつしか人気のない場所にたどり着いていた。
「花火、綺麗ですね」
「ああ」
忍は、俊介の横顔を見た。
花火の光に染まるその顔を見るうちに、忍の心に耐えがたい衝動が突き上げてきた。
「先輩」
「ん?」
「好きです、俊介先輩」
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