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それに……痛いんだよーっ!!
痛ってー!
「痛いーっ!!静月!!!やめ……」
「止めないよ、例え葵が泣いて叫んでもね」
そうだった……。
こいつはそんな残酷な奴だった!
一瞬でも、優しいとか思った俺が馬鹿だった。
その間にもバイブはうねり着実に俺の息子を育てていて、体内では良い所を掠められて時折意識を飛ばしそうになる。
うぐぐぐっ……。
「痛いってば!!!外して……」
余りの痛さに涙が出てきた。
「痛い!痛い!痛い!」
完璧に俺の素直な息子ちゃんは育ちましたけど……。
だが静月は冷静な顔していて、零れる俺の涙を指で拭った。
「ほんと感じるの早いよね……どうりで誰にでも股開くわけだ」
「誰に……でも……とか……」
再び中のモノが暴れ出して、前立腺を刺激する。
うっ……はっ!
「……や!……くっ……やめ……、……っ、うぁ……!マジ……やめ……ろ……」
気持ちいいけど、痛い……でも気持ち良い……でも、痛いーーーーっ!!!
「将生ともヤッたでしょ?」
息も絶え絶えの俺の頭の中から、もう一つの汚点を今思い出させるわけ???
今ぁぁ?
「やって……ないって……」
「嘘ついたってだめだよ、次の日確認したんだからね」
「違う……、確かにやりたかったけど……、俺の……準備ができた頃に、つい泣いてしまって……将生が……やるきが失せたと言うか……」
静月は俺の顎に手を当てていたが、一向にその冷たい表情は崩れなかった。
「……それが本当だとしても、……葵はヤル気だったんだよね?来栖が止めなかったらヤッてたんだよね?」
う……。
「それは……」
「ほらね……」
静月はちょっとがっかりしたように俺を見ていた。
なのでそういった表情をさせたことの、原因を作っ自分の行動の全てに俺は後悔をしていた。
「でも……それは……お前が同じように潤を抱いているのかと思うと……泣けてきたんだよ……」
「どうして?」
「どうしてって……」
無表情で俺を見る視線が痛い、何を考えているのだろうか。
「あの日、おまえ……俺の前で堂々とキスしてたじゃん……あいつと……」
俺は本心を暴露して、恥ずかしさのあまり顔を背けた。
あの日は二人のキスシーンを見たことがあまりにもショックだったし、二人がまた付き合いだしたんだと思うと、いい加減静月のことを断ち切る為にも、将生に上書きして欲しかったのだ……。
「だから泣いたの?」
「……」
その通りだとか、男がそんな女々しい返事できるか!
「ちゃんと返事して葵」
俺が黙っていたらそう言って、再びバイブを強力にする。
「いやーーーーっ、痛い!!!」
「友達の理性に感謝するんだね」
快楽と激痛の狭間で俺はのた打ち回る。
涙が零れるが、それが痛さの為なのか、欲に煽られてかは不明だ。
ただただ、涙が零れ落ちる……。
「そう……だよ……、俺が見てること知ってて……わざとお前があんなことするから……」
「嫉妬したの?」
「ちが……」
俺は”嫉妬”とか言われて、自分の頬が熱くなるのを感じた。
「嘘つき、腹いせに来栖とエッチしようとしたくせに」
バイブは振動とともに内部で荒れ狂っている、そして俺の脳内も崩壊寸前だ。
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