138 / 213

138

それに……痛いんだよーっ!! 痛ってー! 「痛いーっ!!静月!!!やめ……」 「止めないよ、例え葵が泣いて叫んでもね」 そうだった……。 こいつはそんな残酷な奴だった! 一瞬でも、優しいとか思った俺が馬鹿だった。 その間にもバイブはうねり着実に俺の息子を育てていて、体内では良い所を掠められて時折意識を飛ばしそうになる。 うぐぐぐっ……。 「痛いってば!!!外して……」 余りの痛さに涙が出てきた。 「痛い!痛い!痛い!」 完璧に俺の素直な息子ちゃんは育ちましたけど……。 だが静月は冷静な顔していて、零れる俺の涙を指で拭った。 「ほんと感じるの早いよね……どうりで誰にでも股開くわけだ」 「誰に……でも……とか……」 再び中のモノが暴れ出して、前立腺を刺激する。 うっ……はっ! 「……や!……くっ……やめ……、……っ、うぁ……!マジ……やめ……ろ……」 気持ちいいけど、痛い……でも気持ち良い……でも、痛いーーーーっ!!! 「将生ともヤッたでしょ?」 息も絶え絶えの俺の頭の中から、もう一つの汚点を今思い出させるわけ??? 今ぁぁ? 「やって……ないって……」 「嘘ついたってだめだよ、次の日確認したんだからね」 「違う……、確かにやりたかったけど……、俺の……準備ができた頃に、つい泣いてしまって……将生が……やるきが失せたと言うか……」 静月は俺の顎に手を当てていたが、一向にその冷たい表情は崩れなかった。 「……それが本当だとしても、……葵はヤル気だったんだよね?来栖が止めなかったらヤッてたんだよね?」 う……。 「それは……」 「ほらね……」 静月はちょっとがっかりしたように俺を見ていた。 なのでそういった表情をさせたことの、原因を作っ自分の行動の全てに俺は後悔をしていた。 「でも……それは……お前が同じように潤を抱いているのかと思うと……泣けてきたんだよ……」 「どうして?」 「どうしてって……」 無表情で俺を見る視線が痛い、何を考えているのだろうか。 「あの日、おまえ……俺の前で堂々とキスしてたじゃん……あいつと……」 俺は本心を暴露して、恥ずかしさのあまり顔を背けた。 あの日は二人のキスシーンを見たことがあまりにもショックだったし、二人がまた付き合いだしたんだと思うと、いい加減静月のことを断ち切る為にも、将生に上書きして欲しかったのだ……。 「だから泣いたの?」 「……」 その通りだとか、男がそんな女々しい返事できるか! 「ちゃんと返事して葵」 俺が黙っていたらそう言って、再びバイブを強力にする。 「いやーーーーっ、痛い!!!」 「友達の理性に感謝するんだね」 快楽と激痛の狭間で俺はのた打ち回る。 涙が零れるが、それが痛さの為なのか、欲に煽られてかは不明だ。 ただただ、涙が零れ落ちる……。 「そう……だよ……、俺が見てること知ってて……わざとお前があんなことするから……」 「嫉妬したの?」 「ちが……」 俺は”嫉妬”とか言われて、自分の頬が熱くなるのを感じた。 「嘘つき、腹いせに来栖とエッチしようとしたくせに」 バイブは振動とともに内部で荒れ狂っている、そして俺の脳内も崩壊寸前だ。

ともだちにシェアしよう!