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「葵、キスして」
こいつホントキス好きだよな……、でも俺もすっかりその虜で、さっきのキスで濡れた、誘うように薄っすらと開いた静月の唇は酷くエロい……。
それを見ていると、堪らなく下半身が疼いてきて、形の良い魅力的な唇に目が離せなくなったクソビッチな俺は、言われるがまま従順にゆっくり顔を上げてキスをした。
くちゅり……、じゅる……、ちゅ……。
俺はすぐ夢中になり、静月の唇を……舌を……存分に味わい尽くそうとして激しく舐め、そして吸い尽くした。
俺の前髪が邪魔だったのか、静月に前髪を掻きあげられて、きっとまだ欲が宿る瞳を真っ直ぐに見つめられ、ひとり完結オナニーのように、他人の前で精液を放出してしまい、かなり照れくさかった。
「綺麗だ葵……」
「……うん、知ってる……」
照れ隠しの為に強気な俺……、ホント素直じゃないと思う。
まあ、イケメンとチヤホヤされて育った俺だもん、他人がそう言って褒めるからそうなんだろうよ。
静月は平気でそう言う俺を、挑戦的に微笑みながら見ていた。
そして伸ばした手を俺の頬に添えると、親指で優しく俺の唇を撫でた。
「生意気な唇もかわいい」
唇に注がれるくすぐったい視線と、そこを彷徨う熱を煽るような優しい指を剥がすように、プイっと横を向いて斜めから静月を睨み返した。
「お前……ほんと酷い奴だ……何考えてんだよ……」
「それは自業自得と思わないの?」
どんな俺の仕草も見逃さないし、すべてわかっているとでも言いたげな、余裕綽々な表情で俺を見ている。
「思わない……、おまえ勝手過ぎる……」
「これのこと?」
そう言いながら、止まっていたバイブのスイッチを入れた。
「ひゃっ!……つ、……やめ……ろっ!切れ……てば!」
俺が身体をカクカク震わせたので、ここは素直に一旦スイッチを切ってくれた。
はぅ……はぁ……。
「ばか……やろう……」
「俺はね、葵を喜ばせたいし、……そして、守りたいんだよ……」
「なに……言ってんだよ……」
静月は意外にも少し悲しそうな顔をして俺を見ていた。
守るってなんだよ……、何から守るって言うんだよ、そうちょっとムカついていたら、静月は俺の両手を取って、二人のペニスを一緒に握らせ、そこに多量のローションを垂らした。
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