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第14話
恥ずかしさでまともに静月の目が見られない。
きっと面白がって小馬鹿にしたような皮肉った顔をしてるに違いないからだ。
それを避けるように顔を背けたが静月はそれを許さず、俺の頭をがしりと掴んで向き合わせた。
鼻が触れそうな近い距離で、お互いの息が頬に掛かる……。
「葵の天国も地獄も俺次第だよ」
「……」
微笑みながら満足気にそう言うが、イミフなんだけど……?
てか、そんなに見つめるなよ……、恥ずかしさマックスで顔の火照りが治まらないじゃないか……。
「そんな潤んだ目しちゃってさ、興奮するよ……」
何をそんな落ち着いた声で喋ってるんだよ!
そう言いながら、再び静月の指が俺の中でクネクネよ動きだした……。
「うわぁ……、う……ぐ……」
そこ触られると身体が海老反りになるほどの快感が、俺の意思とは裏腹に全身を駆け巡る。
「や……やめろ……」
「え?止めて欲しいの?こんなに感じてるのに……」
俺はコクコク頭を振った。
止めて欲しい、こんな……こんな……痺れるほどの快楽は始めてだ……。
しかも静月の指でイクなんて……、自分が情けなくて泣きそう……。
それに、これ以上情けない姿も見せたくなかった。
「お願い……静月、マジやめて……」
俺の必死の形相が静月の心を動かしたのか、静月は指を止めて意外にも真面目な顔で俺を見た。
「どうしたの?」
なんか声が優しい……。
「キスして欲しいの?」
「ち……」
違うわ!!!
と、言いかけたところで口を塞がれる。
静月の舌が、息もできないほど俺の口内を貪るように嘗め尽くす……。
苦しさに抗議しようとしても、さらに深く突きこまれ舌を吸い上げられる始末で……、だけど……だけど……、それに答えちゃってる俺って……。
なんなん?
だって静月はやっぱ静月で……、経験豊富な分キスがめちゃくちゃ上手いんだよ。
目を閉じることなく、俺は静月の顔を見ていた。
その顔は自信に満ちていて、とても妖艶でこれから何が起こるのだろうかという不安よりも、期待の方が大きいのか俺の背筋がぞわぞわした。
「葵、キスでとろけそうだな」
「は……、はぁ?何言ってんの?あるわけないじゃん!」
認めるのが癪だから、思いっきりすっ呆けてしまったら声が上ずってしまった……。
そして次の瞬間、むぎゅぅぅぅぅぅ!!!!
と、口元を抓られた!
「痛ってーーーーーーわ!!!!」
しかもかなり本気で抓られた。
マジ痛い!
「痛いだろ!クソが! 死ね!」
俺はあまりの痛さに涙目で静月を足蹴りしようとしたが、元々運動神経バツグンの静月に敵うはずもなく、再びあっさり足をホールドされた。
「どの口が言ってるのかなー?」
そう言いながら、俺の息子ちゃんを掴んだと思ったら上下に抜くものだから、おちんぽは再び天を仰いでしまった。
うはっ!
「こんなにおっ勃てちゃってさー、大人しく俺に犯されればいいんだよ」
へっ?
何言ってんのコイツ!
犯すとか……え……?
犯されてるのか俺?
「静月、じゃあこれは犯罪じゃないか、やめろよ……」
「犯罪?」
「そうだろが!」
静月は俺に跨りながら美しい指でネクタイを緩めると、ニコリと……それはそれは優美に微笑んだ。
その笑顔があまりにも綺麗で、俺としたことが一瞬見とれてしまった。
が、すぐに俺の身体は反転させられうつ伏せになると、静月の方へ腰を突き出すような体制を取らされた。
やばくね?
「おま……おまえな!やめろったら!!!」
「なんで?」
「なんでって!これは犯罪だろ?同意してないのに無理やりやるってのは!」
「あー」
静月は何か考えてるようだった。
「じゃー、同意すればいいわけね?」
……え?
再び俺の中で静月の指がクネクネ動いたら、あっという間に俺の身体はワナワナ震え出した。
そう……さっき身体に電流が走った時に押したツボのような場所を、ぐりぐりと触っているのだ。
「うはっ……ぐっ……はぁ……」
「ここ気持ちいいよね?」
ぐはっ!
くぅ……、あ……ぐ……。
やべ……抗議の声も出ないくらい、快感が全身を襲ってくる……。
もがこうとしても押さえつけられて身体は動けず、ただ欲が高まり、それを悟られないように懸命にこらえる……。
やべえよ……、く……苦しい……。
「ねぇ、おっ起してるよ?これ解放して欲しくないの?」
そう言って静月は可笑しそうに俺の裏筋をすぅーと撫でた。
ぐぐぐっ!
やめてくれ!
「可愛いな葵は」
静月は満足そうに微笑んでいた。
と言うより、悶える俺を見て喜んでやがる!
「素直になりなよ、イカせてくれって一言いえば助けてあげる」
「誰がお前なんかに……」
「え?まだそんな強気なの?」
その時、ふっと身体が軽くなり静月が俺の上から降りて太ももを押さえつけたかと思ったら、こともあろうに俺の……俺の息子ちゃんを口に含んだのだ!
えええーっ、やめろし!
チュパッ!
そして、わざと音を立てて軽く舐めあげた。
うぐぐぐぐ……。
綺麗だけど相手は男だ……、なのに静月が舌先で先端をチロリと舐めただけで、俺の震えはどうしようもなく止まらなくなった。
視覚、聴覚すべてに効いた……。
そして全身に、毒が回ったみたいに痺れていた……。
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