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第七章・15
「ところで、どうして昴様は素裸だったのです? ベッドにシーツも無かったし、何か怪しゅうございますよ」
「怪しい、って。こっちも大変だったんだから!」
「何がございましたか」
「う……」
まさか、古川に犯される夢を見て夢精しました、とは口が裂けても言えない。
口をつぐんでしまった昴を、暁斗は抱き寄せた。
「よもや、間男が来ていた、などと……」
「違うよ、バカ!」
嫌な夢を見ただけだ、シーツは汗で気持ちが悪くなったので剥いだのだ、と誤魔化す昴。
そんな彼の肩を抱いて、暁斗は巧みに寝室へと誘導していた。
なにせ久々に会った姿が、オールヌードだったのだ。
暁斗は熱くなっていた。
一刻も早く会いたいと願っていた恋人が、いきなり誘ってきたようなものだ。
暁斗はひどく昂ぶっていた。
シーツを出す時間も、もどかしい。
暁斗は昴から毛布を剥ぐと、それを敷いて横たわった。
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