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第七章・20
指を体内から出すと、後は静かに昴を撫でさすった。
軽く口づけ、髪に触れた。
暁斗は果てたばかりの昴を休ませようとしただけだったのだが、若い主は不穏を感じていた。
(夢は、ここまでだったんだよね)
夢の中では、男性自身が内に挿入って来る事はなかったのだ。
むろんあれは暁斗ではなく古川だったので、結果オーライではあったのだが。
もぞり、と昴は動いた。
「暁斗」
「どうなさいました」
もぞもぞ、と昴はさらに悶えた。
「……来て」
これはどうしたことか、と暁斗は目を丸くしたが、やけに嬉しかった。
天邪鬼な昴が、自分から欲しいというなんて、滅多に無い事だ。
返事もせずに服をはだけると、暁斗は昴の脚を大きく開いて腰を掲げた。
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