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高級サロンの従兄弟は別格だ。 つまり、あらゆる方面に顔が利く。 その趣味はないが、出入りは重要。 従兄弟の顔で許されてもいる。 あの日も高級サロンに立ち寄った。 外に出てみないかと誘った。 「何を考えている?」 「気になるのがいてさ」 完璧に化粧された顔が微かに揺れた。 「本気か?」 すぐに頷いた。

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