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「おまえ、ここで何している?」 あの人の声が背中に響く。 下を向いて、火照った頬を隠して答えた。 「し……仕事」 「おまえの担当じゃないだろ?」 「怪我して、僕が代理に……」 「あの婆さんが?嘘臭い話だな」 問い詰められているような気分になる。 だから叫んでいた。 「嘘じゃない!指名してくれた!」

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