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第3話
口づけされた、と感じた時はもう一真の唇は去っていた。
去り際に、ぺろりと舌で唇を軽く舐められた。
その仕草が、悪戯っぽい。
歓声が上がった。
「やりやがった!」
「凄い!」
まだあまり馴染みのない、同性同士のキス。
それを勇気ある無謀な男が、披露して見せたのだ。
両手を上げて歓声に応える一真。
その姿を呆然と、光は見つめていた。
クラッカーが鳴り、場は最高に盛り上がった。
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