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第9話
突然、一真は光に口づけていた。
口先でついばんだ後、角度をつけてたっぷりと吸う。
舌先で歯列をなぞり、歯茎をくすぐる。
濃厚なキスに、光はいっぺんに眠気が冷めた。
「んぅ」
もがくが、一真は光を離さない。
光は腕を折り曲げて、力づくで押し離そうとした。
すると今度は腕ごと抱き取られ、ますます身動きが取れなくなってしまった。
ショックで閉じていた眼を恐々開き、光はやめてと視線で訴えた。
それに応えてくれたのか、一真は唇を離した。
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