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親友との『援交』②

「ん……」  性急に顔をうずめられた。はじめから乳首を舐められる。  本当ならもっと手で触ったり撫でたりするべきなのに、いきなり口でである。  流石童貞。ちらりと頭の隅によぎったが、すぐにそれは吹っ飛んでしまった。 「あ……っ、は、ぁっ」  甘い声が飛び出す。乳首は元々すっかり敏感になってしまっているのに、舐められている相手が相手である。俺の反応に玲也の肩もびくりと跳ねたけれど、それは多分否定ではない。すぐに俺の乳首にしゃぶりついてきたから。  ただし、舐め方はまるで乳児が母の乳に吸い付くようだった。ただ舐め回して、口に含んで、吸う。  そんな拙すぎる愛撫、といえるかも怪しいようなものだったのに俺の身を幾多もの快感が襲う。  すぐに下半身まで回った。ズボンが苦しい。こんなへたくそな胸への愛撫だけで勃起してしまって。  はやく、はやく触ってほしい。でもそんなはしたないことは。  ぐっと飲み込む。代わりに、ちょっと躊躇ったもののおそるおそる手を伸ばした。  いい、よな? 抱いてもらってるんだから。  玲也の背中に手を回す。しっかりと固かった。  きゅっと控えめにシャツを握った。それだけで熱いものが胸に溢れてくる。特に拒まれなかったことにほっとした。 「ふ、……は……っ、ん……」  ぎゅう、と手に力を入れて、ただししがみつかないように気をつけながら俺は快感をなんとかやりすごそうとする。  そのうち乳首からくちびるを離されて、あちこち舐められた。ぺろぺろと、やはり愛撫というよりは犬が舐めているようなものである。  が、そんな拙すぎる触れ方に、ぞわぞわしてきてしまう。  気持ち悪いわけなんてなくて、逆だ。  嬉しさに心が震えて、それが体にまで出てきているだけ。 「い、いいか……?」  しばらく舐めていたが、そのうち玲也が顔を上げた。  間近で見つめられて俺はつい顔を背けてしまった。きっと顔は赤いから。  いいに決まってるだろう。へたくそな愛撫だろうが関係ない。  気持ちいい、なんて言うのは恥ずかしかった。  でも憎まれ口をきく余裕もない。だからこくりと頷いてしまった。  そうしてから自分にまた羞恥を感じてしまう。  こんな、処女でもあるまいに。  処女なんてとっくの昔に捨てたのに。  こんな反応を晒すほうが恥ずかしいじゃないか。  でも玲也のほうは特に気にしなかったらしい。躊躇ったようだが、そろりと手を伸ばした。俺の足の間へと。  軽く触れられただけなのに、びくんと体が跳ねてしまう。それだけで射精するかと思ったくらいだ。 「勃ってる」  感嘆したように言われる。やはり、かっと顔が熱くなった。  風呂やなんかで見られたことは何度かあっても、何回オナっただの下ネタを話したことがあっても、勃起したものに触れられるなんて初めてだから。  すりすりと撫でられて頭の中は真っ白になってしまう。 「あっ、は、ぁっ、ん……っ、うぁ、」  ごくりと玲也が唾を飲むのが聞こえた。  興奮してくれているだろうか。俺の痴態に。  ズボンの上から触られているだけなのにこんなに感じてしまっている俺に。 「ぬ、脱がせて、いいか?」 「ん……」  もう一度ごくんと唾を飲む音がして、そしてベルトに手がかかった。  手をかけたものの、他人のベルトをほどくなんて初めてなのだろう。手つきは大変もたついていた。  なんとかバックルを外して、ボタンとファスナーを下ろして。  俺の心臓はばくばくして破裂しそうだった。  今日はゆったりめのズボンを穿いていたのが幸運だった。タイトなズボンだと脱がすのが大変。簡単に脱げなければ玲也は気まずくなるだろうし、俺だって自分で脱ぐなど恥ずかしさで死んでしまうだろう。  ウエストに手がかけられて、そろそろと引き下ろされる。下着だけは昼間着ていたものと変えていた。新しいものに。黒いボクサーパンツに。  俺がどんな下着を穿いているかくらい知っているだろうに、またごくりと唾を飲む音。下着以上にその中のものに、かもしれない。はっきりと下着を持ち上げて膨らんでいたから。  ズボンを足から抜かれて、次に下着。躊躇う様子を見せたが数秒だった。  これもウエストに手をかけて下ろされる。玲也の視界にそれが晒されたと知っただけで、俺のものはびくびく跳ねてしまった。  こんな反応、恥ずかしすぎる。視線だけで射精してしまいそうなくらい恥ずかしくて、そして気持ち良かった。 「すげ……」  玲也がきゅっとそれを握って、そんなことをされれば、今度こそ耐え切れるはずもなく。 「うぁっ、あ、だ、め……んっあ……!」  びくんっと体が跳ねて、脳の先まで鋭い快感が貫いた。頭が真っ白になるどころか、意識が飛ぶかとすら思った。自分の体がどうなったのかもわからない。  はっはっと無意識に荒い息をつく。  こんな快感、感じたことがなかった。  快感と呼ぶのも生ぬるいほどの、強すぎる刺激。

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