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第18話
「直人、指を二本に増やして」
「解かった」
ぐりッ、と乱暴な直人の指。
でも、その初々しさがたまらない。
直人、童貞だもんね。
仕方ないよね。
痛みはあったが、彼への想いで和らいだ。
「ま、まだかな。梓」
「もう、少し。指、三本入れて」
あと、ローションも足して、と細やかな梓の指示。
直人は言うとおりにしながら、胸を温めていた。
梓のやつ、いつの間にか俺より大人になってしまって。
体つきは、直人より一回り華奢な梓だ。
だけどその精神は、俺を包み込んでしまう優しさで満ちている。
「あッ、あぁ。気持ち、よくなってきたッ」
「そろそろか?」
多分もう大丈夫、と言う梓の顔は、今まで見たことのない表情をしていた。
赤く染めた頬。
潤んだ瞳に、濡れた唇。
「ローション、たっぷり塗ってから、挿れてよね」
「うん」
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