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第三章・23
「ただ動くだけじゃだめだ。気持ちいいところ、ちゃんと見つけて」
ルドーニの上ずった声にヴァフィラは素直にうなずくと、身じろぎして先ほどまでいじめられていた部分に指が当たるように腰をやった。
「んッ、あ。あぁ、ぅ」
ヴァフィラの腰の動きが、だんだん滑らかになってゆく。
うっとりと眼を閉じ、恍惚の表情を浮かべるヴァフィラに、ルドーニはとうとう限界を感じた。
「ヴァフィラ、挿れていいか?」
ルドーニは、最後の理性を振り絞ってヴァフィラに問うた。
これでイヤだと言われたら泣くしかないな、と思いながらも我慢した。
「挿れる?」
頬を染めたヴァフィラは一瞬怪訝そうな顔をしてつぶやいたが、すぐにそれが何を指すかに気付き目を見張ってとまどうような表情を見せた。
そして、しばらく間をおいて小さくうなずいた。
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