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第四章 Heat!

 腕組みをし、難しい顔をして、魔闘士ライファは一点を見据えピクリとも動かなかった。  周囲には他の12名のカラドの魔闘士、高等武官、そして女王まで揃っている。  ライファの見据える机上には、一枚の地図。  戦地ヴーヴェスに駒が置かれている。  ヴーヴェスに布陣されていた戦士たちは、全てライファの援軍到着を待たずに斃れた。  隣国カーラーンの奇襲を受けたのだ。  今後、ヴーヴェスをどうするか。  議論が開始されてからすでに数時間が経つ。  しかし、それぞれが思い思いの事を述べるだけで、一向に進展しなかった。 「ヴーヴェスは神話の時代から女神ラニマより賜った聖なる地。このままカーラーンの手に汚させておくべきではない」 「しかし、死守すべき地は他にも多い。今はヴーヴェスにこだわっている場合ではないのでは?」 「遺体の収容も満足に行っていないのだぞ!? 死者をこのままさらしておくつもりか」 「闇魔法の瘴気が未だヴーヴェスに濃く残っているはず。不用意に立ち入るのは危険だ」

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