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第四章・2

 再び、沈黙。  時折、ちらりとライファの顔色をうかがう者がでてきた。  この中で、ヴーヴェスをその眼で実際に見てきたものはライファひとり。  彼の意見が非常に重いものになる事は、その場に居合わせるすべての者が承知していた。  だがしかし。  ルドーニは知っていた。  腕組みをし、難しい顔をして、一点を見据えてピクリとも動かない時のライファの頭の中はどうなっているのかを。  ようするに、何も考えていないのである。  いや、周囲とは全く関係ない事を考えているのだ。こんな時のライファは。  たぶん、今夜の夕食は何かな? とか、そういったくだらない事を考えているのだろうな、とルドーニはあたりをつけていた。  そっと誰にもわからないように、だが強い力で、ガッとルドーニはライファの腰をたたいた。  我に返った顔のライファに、恐るべきタイミングで女王が問うてきた。

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