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第十三章・21

「ルドーニ……、何だか熱が出て来たみたいだ……」 「ヴァフィラ、寝るぞ! 寝室へ行くんだ、今すぐに!」  ルドーニは有無を言わさずヴァフィラを抱きかかえ、寝室へと走った。  足でドアを蹴破り、だがヴァフィラは大切に丁寧に、ベッドへと横たえた。 (とりあえず、横になって安静に、だ。ヴァフィラが寝てる間に、俺は酔い覚ましの薬を、ってアレ?)  ヴァフィラが、その白い腕を伸ばす。  ルドーニの、日に焼けた太い首にまわす。 「ルドーニ……♡」  そして、とても病人とは思えない物凄い力で、引き寄せてくるのだ!

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