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第十七章・5
ディナーまで御馳走になってしまって。
そのうえ、ルドーニときたら。
「ヴァフィラは、今日が誕生日だろう? いわば今日の王様! 王様らしく、のんびりしててよ」
そんな事を言って、食器の後片付けまで買って出てくれた。
「その間、こうして私はゆっくり湯を使う事ができるのだが」
磨き上げた珠の肌は、今夜寝室で……。
かぁッと赤くのぼせた心地で、ヴァフィラはざぶりと湯を浴びた。
(ルドーニ、今夜はどんな風に私を抱いてくれるんだろう)
思わず期待を寄せている自分が、恥ずかしい。
(誕生日だから、優しくしてくれるんだろうか)
思わず想像してしまう自分が、淫らだ。
「ああ、もう!」
最後は冷水を被って、ヴァフィラは湯あみを終えた。
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