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第12話
地獄絵図と化した現場に駆けこんだ拓は、そこここに倒れ、うめいている人たちの顔を確認して廻った。
「遥人……、遥人!」
見つけた遥人は、地べたに横になっていた。
「遥人ぉ!」
眼を閉じ、頭と口から血を流している遥人。
「救急車! 早く救急車!」
周囲を見渡したが、そこにいる誰もが拓と同じようなことを口走っている。
やがて警察と救急隊が駆け付け、遥人も搬送された。
拓は、同じ車両に付き添いとして乗り込み、ただ祈るしかなかった。
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