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第18話

「だ、誰だ! どっから入って来た!」  いや、それより! 「夢じゃない、って。どういうことなんだ?」  男は、拓の疑問に一つずつ答えていった。 「私は霊界の水先案内人。時空を超えて、この部屋へ入って来た」  そして。 「柳 遥人の霊が、成仏できずに君の元へとやって来た」  霊。 「遥人が、幽霊に……」  男はため息をつき、気の毒そうに言う。 「可哀想に、心残りがあったんだろう。そして、君にも。彼を引き留めたい気持ちが、あるんだろう」

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