18 / 44
第18話
「だ、誰だ! どっから入って来た!」
いや、それより!
「夢じゃない、って。どういうことなんだ?」
男は、拓の疑問に一つずつ答えていった。
「私は霊界の水先案内人。時空を超えて、この部屋へ入って来た」
そして。
「柳 遥人の霊が、成仏できずに君の元へとやって来た」
霊。
「遥人が、幽霊に……」
男はため息をつき、気の毒そうに言う。
「可哀想に、心残りがあったんだろう。そして、君にも。彼を引き留めたい気持ちが、あるんだろう」
ともだちにシェアしよう!