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第9話 ミツバチとHな紐パンツ

 男の子は男の子であることが美しいのだから、わざわざ女装をさせるなんて勿体ない。女の子の服を着せてしまったら、せっかくの男らしい部分が台無しになってしまう。  ――そう思っていた時期が俺にもありました。 「えぇっ。こ、これを穿くんですかっ?」 「ああ、蜜羽のためにわざわざアダルトショップで二時間悩んで買ってきたんだ。結局選びきれなくて店員さんに言ったんだよ。『一番可愛くてHなパンツください!』ってさ」  蜜羽が眉間に皺を寄せ、目を細めてじっとそれを見つめる。 「……でも、これだと……その、はみ出ます」 「それでいい、はみ出た所が見たいんだ」 「変わってるなぁ、先輩は……」  蜜羽のために買ってきた女性用下着。色は真っ白でレースとフリルがたっぷり施された可愛いパンツだ。両サイドは結ぶタイプのリボンになっていて、ふりふりと揺れるのが堪らなくキュートな、ショートケーキのようなパンツ。 「全く。プレゼントがあるからって部屋に呼ばれたら、まさかこんなプレゼントだったなんて……」  蜜羽はパンツを広げてぶつくさ文句を言っているが、唇を尖らせながらも少し赤くなっているのに俺は気付いていた。蜜羽だって年頃の男の子、エロに関することなら興味を持たない訳がないのだ。 「穿いてみろ、蜜羽」  俺は床の上にあぐらをかき、腕組みをして言った。 「俺の前でしっかりと生脱ぎ、生穿きをしてみせるんだ」 「……明日アイス奢ってくださいよ」  蜜羽が部屋着のハーフパンツを脱ぎ、いつもの柄モノのボクサーブリーフを脱ぐ。 「………」  俺はフンフンと鼻息を荒くさせながら、下半身丸出しの蜜羽が新品の紐パンをどう穿くのかじっと見つめた。 「えっと、これって先に結ぶんですか? それともあててから結ぶのかな……」 「知らん」 「冷たいなぁ。……えっと、片方を結んで……? ああっ、滑る!」  サテン生地のパンツは蜜羽の肌をするすると滑り、なかなか思うように結ばれてくれないらしい。俺は悪戦苦闘している蜜羽に満足しながら、彼がもたもた動く度に揺れる小ぶりのペニスを見つめていた。 「こ、これでいいのかな? どうですか、先輩?」  下手くそなチョウチョ結びで何とか紐パンを装着し終えた蜜羽。左右で紐の長さがズレているのは、結ぶ箇所がきちんと揃っていないからだ。 「まあ、いいだろう。ぎりぎり合格点だ」 「すっごい上から目線……」 「玉が半分出ている」 「い、言わないでくださいよっ」 「よし。そしたら後ろのベッドに浅く座って、股を開くんだ」  人使いが荒いなあ、と文句を言いながらも蜜羽がベッドに腰掛ける。だけどやっぱりエロい気分にはなっているのか、俺としてはただ脚を開いてもらえば満足だったのだが――それ以上にエロいポーズであるM字開脚をしてくれた。  開脚したせいでサイドから紐が引っ張られ、更に小さな布から蜜羽の可愛い玉が顔を出す。 「穿いた感じはどうだ?」 「うーん、何か頼りないです……。女の人って、こんなぺらぺらなの穿いてて大丈夫なんですかね? スカートの時とか……」 「女の人の心配をしている場合じゃないぞ、蜜羽。お前が今どれだけ恥ずかしい恰好をしているか分かってるのか?」 「だ、誰のせいですかっ」  俺は舌なめずりをしながら膝立ちでベッドへ向かい、開かれた蜜羽の股間へ「ぽふっ」と顔をくっつけた。 「わっ」 「さらさらの下着。……それから、つるつるの玉」 「んん、っ……」 「ぷにぷにだ」  はみ出た部分を指先で押し、その柔らかいぷにぷに感を楽しむ。 「お、押さないでくださいっ……」 「食べてしまいたいよ、蜜羽」  伸ばした舌で蜜羽の玉をべろりと舐め、弾くようなキスを繰り返す。その度に小さく声をあげて震える蜜羽は相変わらず愛らしかった。 「せ、先輩……ちょっと、やめ……」 「右と左で感度が違うか?」 「ど、どっちも気持ちいいです……」  片方を手のひらで優しく転がしながら、もう片方を口に含んでちゅぽちゅぽと吸ってやる。デリケートな部分だから気を付けて愛撫しなければならないが、俺のテクニックなら造作もないことだ。 「ああぁ……先輩……」 「はぁ、……何て愛らしい……堪らない舌触りだ」 「や、あ……そこ、ばっか……」  俺の舌の上で恥ずかしそうに震える、小さな膨らみ。表面をちろちろと舐めれば蜜羽が声を弾けさせ、華奢なパンツに覆われているペニスがビクついた。 「……先輩……ち、違うところも……」 「舐めて欲しそうに顔を出しているから、舐めてあげたんだがな?」 「だ、だってそれは……」  頬を赤くさせて目を伏せる蜜羽。して欲しいことは重々承知しているが、焦らすのもまた快楽への一歩だ。 「せっかくの下着を舐めて汚せないしな」 「うー……」  蜜羽がむくれて、だけどやがて何かを思いついたようにニッと笑って言った。 「先輩。俺もちゃんとプレゼントするから、ベッドに寝てください」 「うん?」  言われてベッドに乗り、仰向けに寝転がる。するとすぐに蜜羽が俺の顔の真上に腰を落としてきて、悪戯っぽい笑みを浮かべながら「先輩が好きなプレゼントでしょ」と囁いた。  リボンで結ばれたプレゼント――そういうことか。全く、とんだスケベ小僧だ。 「開けてもいいのか?」 「どうぞ」  口元だけで笑い、蜜羽の腰の辺りで結ばれた右側のリボンに指をかける。 「……は、……」  それだけで呼吸が荒くなる蜜羽は、もう完全にスイッチが入っていた。  するりと解けたリボンが、蜜羽の腰から太股を滑り落ちて行く。同時に彼のそこを覆っていた薄い布がはらりと捲れて、俺の目の前に愛撫を待ち侘びて半立ちになったペニスが露出した。 「……へへ。先輩、受け取ってくれる?」 「最高のプレゼントだな」  俺は解けたリボンを蜜羽のペニスの根元に巻き付け、上でリボンの形に結んでやった。 「あは、可愛くなった……」 「ふりふり揺らして見せてくれ、蜜羽」 「んっ、……先輩のえっち」  蜜羽が枕元の壁に両手を付き、俺の顔を跨いだ状態で腰を動かした。リボン付きのペニスが俺の前でぷるん、ぷるん、と揺れる。 「はぁ……蜜羽、一生懸命腰を振って、可愛いちんちんを揺らして……そんなにしゃぶって欲しいのか?」 「ち、違……見て欲し、です……。俺の可愛くなったちんちん、先輩に見てもらいたい……」 「見てるよ蜜羽。俺の目の前でいやらしく揺れてアピールしている、何てスケベで可愛い健気なチンポだ」 「やっ、ぁ……は、恥ずかしぃ、先輩……」 「ふふ」  そろそろご褒美のタイミングに入るべきか。  俺は薄く笑って唇を舌で湿らせ、蜜羽の尻を両手で強く鷲掴みにした。 「やっ――」  そのまま引き寄せ、先端から思い切りしゃぶり付く。 「ああぁっ! せ、先輩っ、急すぎ、あぁっ、あ……!」 「ん、……んん、みつば……」 「先輩、ぃ……! ふあっ、あぁ……! もっと……もっとして……!」  舌の付け根から先までを使って何度もペニスを舐め、到達した先端の割れ目にぐりぐりと舌先を押し付ける。溢れてきた蜜を啜り、柔らかい尻を揉みながら何度も何度も頭を揺らし、舌と唾液、口の中の気持ち良いところを全部使って蜜羽の勃起したペニスを扱く。 「ああっ、や、あぁん……! あ、んっ、……! とろけちゃ、う……!」 「このままとろけさせてしまいたいが、……蜜羽。俺もそろそろ限界が近いな」  ズボンと下着を脱ぎ捨て、勃起した自身のそこを蜜羽に見せる。すぐに蜜羽がそれを察して、トロ顔になりながらも俺のペニスを握ってくれた。 「お尻に、挿れていいんですか……」 「ああ、M字開脚の騎乗位で頼む。思いっ切り振れよ。腰も、チンポもな」 「は、はいっ……」  小さな入口で俺のそれを飲み込み、腰から上を反らせた蜜羽がベッドに手を付いて体重を支えながら俺を見た。 「よ、よく見えますか?」 「丸見えだ」 「んんっ、……あ、あ……あん……」  そのままいやらしい動きで腰を上下させる蜜羽。腰の紐は解けてパンツの意味は既に成していないが、未だペニスにリボンが結ばれたままだ。 「あ、あっ! 先輩、気持ちいいっ……お尻、凄い……!」 「俺も気持ちいいよ蜜羽。お前のケツの中が俺のチンポに絡み付いてうねってる……」 「だ、だって……あぁっ」 「イキそうだ蜜羽っ……」 「お、俺もっ……あ、あ……!」 「何でどうされてイキそうなんだ? 言いながら射精しろ、蜜羽……!」  俺は腰の動きと一緒に揺れている下着を片手で拾い、ビクビクしている蜜羽の先端を緩く覆った。 「ふ、あ……先輩の、っ……バキバキのおチンポで、蜜羽の……お尻、いっぱい突かれて、イきます、っ……ああ、あ……!」  被せた下着にべっとりと蜜羽の精液が付着する。そのまま体を後ろに倒した蜜羽のそこから俺のペニスが抜けたタイミングで、俺自身も同じ下着に熱い体液をぶっかけた。 「はは、……混ざった」 「はぁ……は、あ……はぁ……」  ぐったりと仰向けになった蜜羽。先端から残った体液を垂らしながら、根元にはまだリボンが付いている。 「……ありがとう、蜜羽。最高のプレゼントだった」 「先輩、……誕生日、おめでとう……」  その言葉を最後に寝息を立て始めた蜜羽に苦笑し、俺は二人分の精液で汚れたパンツを洗いにいそいそと浴室へ向かった。  第九話・終

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