16 / 30
第16話
「よかったら、今から二人でここを使え」
「いいのか!?」
「功、駄目だよ!」
そこまでお世話になれない、と気を遣う泉だったが、この気持ちが熱いまま愛し合いたいと思っているのも事実。
自分の部屋へ戻るまでなんて、待てそうにない。
「遠慮するな。最後くらい、仲良く俺の部屋を使ってくれ」
そりゃ、ありがたいけどよ、と佐野は疑問を投げた。
「お前はどうすんの? ソファで寝る?」
「いや、寝室で二人の一部始終を見せてもらう」
「ええええッ!?」
ともだちにシェアしよう!