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第17話
何本も何本も、天佑の体中に針が打たれてゆく。
恐ろしいのは、刺しっぱなしで放置してある点だ。
これでいいのか!? 大丈夫なのか!?
「くぅッ!」
突然に襲ってきた強烈な痛みに、天佑は思わず声を上げていた。
「ほれ、浩宇。そこは違うぞぃ。こちら側に、斜めに打つんじゃ」
「あれ、失敗しちゃった。ごめんね、天佑♪」
そんなこんなで体の裏から表から、全身に針が打たれた。
ようやく解放された時には、天佑はぐったりと、うつろな心地になってしまっていた。
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