29 / 33

第29話

「連絡をくれれば、車で迎えに行ったのに」 「先生、浩宇先生! お願いですから、ツボ押したままにしないで!」  患者が悲鳴を上げる。 「あ、ごめん♪」  あれから随分月日を重ねた。  専門学校へ通い、整体師や鍼灸医師の資格を取った浩宇は、とある町中で開業した。  そして愛しい天佑と結婚。  紫釉というかわいい息子も授かり、幸せな人生を送っていた。

ともだちにシェアしよう!