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第四章・9

 その場限りの嘘を言われるより、小気味良かった。  君を心から愛してる、と言うのは簡単だ。  それでも、少しばかり残酷でも、本音を語った等を信頼した。  蛍もまた、取材半分、恋半分、の気持ちがあったから。  でも……。 「等に抱かれたら、僕本気になっちゃうかも」 「それは、俺も同じだよ」  にっこりと笑い合い、キスをした。  初めの時より、ずいぶんとリラックスした甘いキスだった。  仰向けの蛍に覆いかぶさるようにしてキスをしていた等は、そろりとその先端を蕾に潜り込ませた。 「ちょ、何してるの!?」 「いいタイミング。キス、続けようよ」  ぴちゃ、くちゅんと水音を鳴らしながらキスを続ける。 「んぁ。あぁ、あ。はぁ、あぁ、あ!」 「いいよ。今、挿入ってるからね」  ローションで包まれた等のペニスは、呑み込まれるように蛍の体内へ侵入した。 「んッ、う。うぅ、んんッ! あ、あぁ、あぁッ!」 「はい、全部挿入った~」

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